2005年10月21日

PRIDE 組み技格闘技大会も来秋開催へ

                       
 10月21日(金)都内ホテルにて、10月23日(日)さいたまスーパーアリーナで開催される『PRIDE.30 -STARTING OVER-』のルールミーティングが行われた。その後、記者たちのカコミ取材に応じた榊原代表は「寝技と立ち技、二つの世界最強を決める大会を開催する」とぶち上げた。

「噂ではなく、必ずやります」榊原代表は、外国人記者の「DSEが立ち技の世界最強を決める大会をやるとの噂があるが?」との質問に、力強く答えた。
「いま、誰が真の立ち技世界最強なのかが分からなくなっている。DSEとしてはPRIDEの世界観を持った、本当の意味での立ち技世界最強を決めるトーナメントをやりたい。時期は決まっていませんが、必ずやります」と榊原代表。「立ち技最強を決めるのに、キックボクシングのルールが本当に正しいのか、例えばシュートボクシングには投げもありますが、それも含めてルールを考えています。グローブなども検討しています」と、リアル・スタンディングバウト世界最強決定トーナメントの開催に動いている事を明言した。
 さらに榊原代表は、「スタンディングバウトだけでなく、サブミッション・組み技の世界最強を決める大会もやります。これはFILAが主催して行う“パンクラチオン”という大会で、DSEが制作・運営をする形でやります。FILAがやるからには世界中のレスラーが参加し、ヒョードルやノゲイラなどのプロ選手も出場する事になるでしょう」と構想を発表。優勝者には高額の賞金が与えられる事も検討中だという。
 PRIDEは「総合」「立ち技」「組み技」と三つの世界最強を決めるステージを持つ事になる、と榊原代表。「まだいつ開催するか時期は決めていませんが、来年秋以降にそれぞれ開催していきたい」と語った。

PRIDEが来秋に開催すると言われている立ち技大会に関する質問から思わぬ方向へ。
立ち技だけではなく、組み技の世界最強を決める大会も別途開催とのこと。

来年にはPRIDEが立ち技大会を開催するという話題は、今月の上旬のニュース。
消息筋: PRIDEが立ち技イベント開催へ
総合格闘技部門 HERO'Sを持つ FEG/K-1 に対する牽制程度としか考えていなかった話が思わぬ広がりを見せることになりそう。

まず立ち技部門は、完璧にK-1と違うPRIDEの独自色を生み出そうとしている姿勢がありあり。
いわゆる「キック・ルール」にこだわらず、立ち技の中での「なんでもあり」を模索しようという風にも見える。もっとも、従来のキック・ルールでは世間一般の皆様から「PRIDEがK-1のマネを始めた」と言われかねないので、これに対抗する苦肉の策と言えないこともないのだが。2m近い身長の大男が殴る蹴るの末にあっけなくKOされるという見た目のわかりやすさが初期K-1が持っていた面白さだっただけに、PRIDEがK-1との差別化を図ろうとして小難しいことを考えすぎるとマイナス方向に作用する危険性はあるかも。

一方、格闘技ファンにとっては、「棚からボタモチ」、「ひょうたんから駒」状態なのが組み技専門大会の開催についての発表。
しかも、それは日本レスリング協会がFILAに働きかけ、世界に向けて発信しようとしている競技「パンクラチオン」のお披露目になるという話。
ちょっとココで日本レスリング協会の公式HPから引用。

 パンクラチオンは、日本の福田富昭会長がレスリングをよりスリリングな格闘技となり、発展させるための新たなスタイルとして提案。2000年シドニー五輪の最中に、99年2月に日本で行なわれた前田日明とアレクサンダー・カレリン(ロシア)の試合ビデオを持参し、FILA理事に対してこの試合が2万人もの観客を熱狂させたことを説明し、導入を呼びかけたことに始まる。

 昨年の大みそかには、FILAのラファエル・マルティニティ会長を招待し、PRIDEを観戦させ、理解を求めた。この提案を受け入れたFILAは、PRIDEやUFCなどの総合格闘技が隆盛している現状から、それらのアマチュア版の格闘技の確立を目指していた。「パンクラチオン」とは、古代オリンピックで実施されていたレスリングとボクシングを合わせた格闘技の名称で、現在のバーリトゥード(総合格闘技)の古代版。

前田日明ニイサンの名前が出てるあたり、○○○○ログの中のヒトの喜びそうなネタだな。
少なくとも、日本の総合格闘技シーンがFILAのお偉いジジイたち重鎮を納得させるのに役立ったのは間違いなさそう。
組み技だけの格闘技大会としては既にアブダビ・コンバットが存在するが、FILAの後ろ盾があるとなれば、国際的な関心(競技する方も観戦する方も)は、ソレの比ではないだろうね。打撃技術への順応が理由で総合格闘技の世界に飛び込んでくることを躊躇していた組み技系選手がどんどんパンクラチオンに登場してくれれば、これまた面白い展開もあるだろうし、総合格闘技に向いた選手の発掘も進むだろうと。

こういう戦略が新日本プロレスにもあったらなぁ と無難なオチで締めてみます。

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